今回は、前回の続きで、収益性の分析について記述します。
T 収益性とは、投下資本に対する利益の額の割合である。言い換えれば、利回りである。算式は、利益÷資本×100 で
%で表されます。
U 次は、収益性の計算要素である「利益」と「資本」の内容について記述します。
V 利益の内容は、損益計算書に表示されています。売上高から売上原価を差し引いた「売上総利益」、さらに、「販売費及び
一般管理費」を差し引いた「営業利益」、さらに、「営業外収益」「営業外費用」を加減した「経常利益」がある。
W さらに、固定資産の売却損益などの特別損益を加減して、「税引前当期利益」を計算し、さらに、法人税を差し引いたのが
「当期利益」です。
X 「資本」は、株主からの出資である「自己資本」、金融機関等からの借入である「他人資本」とその合計である「総資本」とに
区別されます。
Y つまり、「資本」と「利益」の内容により、収益性の数値は異なります。
Z 経営者の立場からは、「総資本」に基づく「総資本経常利益率」を収益性の指標とし、投資家の立場からは、「自己資本」
に基づく「自己資本当期利益率」を指標とするのが良いと思われます。
次回は、6月20日です。