T 金融機関が重視する経営分析指標には、債務償還年数、インタレスト・カバレッジ・
レシオ、キャッシュ・フロー額の3つがあります。
U 債務償還年数とは、有利子負債をキャッシュ・フロー額で割って算出するもので、借金
をキャッシュ・フローで返済すると何年かかるかという指標です。
債務償還年数=有利子負債÷キャッシュ・フロー(年)
(注) @有利子負債とは、借入金・社債の合計であり、割引手形は、含まない。
Aキャッシュ・フローは、狭義のものであり、ここでは営業利益+減価償却費。
V 債務償還年数は、短ければ短いほど望ましいとされ、10年を超えると致命的になって
しまいます。
今回は、借入に関する指標です。
W インタレスト・カバレッジ・レシオとは、営業利益と受取利息配当金の合計額を支払利
息割引料で割って算出するものです。
インタレスト・カバレッジ・レシオ=(営業利益+受取利息配当金)÷支払利息割引料(倍)
X 営業利益と財務収益である受取利息配当金の合計額でどの程度支払利息割引料を
カバーできるかを示すものです。
Y インタレスト・カバレッジ・レシオは、高ければ高いほど望ましく、金利支払余力がある
とされています。
Z キャッシュ・フロー額とは、営業利益+減価償却費を意味します。もちろん多ければ多い
ほうが良いです。
[ 金融機関から借入をしようとする場合には、上記の指標を確認しましょう。
\ 金融機関の貸付実行の決め手は、経営成績がいいこと、実行可能性の高い経営計画書
を作成することです。
] 経営成績がいいとは、会社の決算が黒字と言うことではなく、赤字の場合でも、役員報酬
がいくらかということも考慮されます。逆に、会社が黒字でも、役員報酬をとっていない、ある
いは少ない場合は、借入は難しいでしょう。
次回は、10月3日です。